夜アトピーがかゆくなる理由
「布団に入るとアトピーがかゆくなる。」
というのは、アトピーの方の共通の悩みだと思います。
では、なぜ夜になるとアトピーがかゆくなるのでしょうか。
体が温かくなるとかゆみが増すというのもひとつの理由ですが、もうひとつ大きな理由があります。
それは、自律神経の働きによるものです。
「自律神経」は呼吸や消化・体温調整など、自分の意思とは関係なく体の機能をコントロールしている神経系です。
自律神経はさらに「交感神経」と「副交感神経」の2つに分かれていて、それぞれ相反する働きをします。
例えば交感神経は、心拍数を上げ全身の筋肉に血液を多く送ります。その結果緊張状態になり、からだの運動が活発になります。
一方、副交感神経は心拍数を下げ、筋肉よりも腸に多く血液を送ります。リラックスして体の動きは鈍くなりますが、消化活動が活発になります。
この自律神経、昼間は交感神経の働きが優位になり、夜は逆に副交感神経が優位になる特徴があります。
そして、アトピーの方は、副交感神経が優位になると、皮膚においてヒスタミンやロイコトリエンといったかゆみ物質が多く放出されます。
そのため、夜寝る頃になると、かゆみが強くなるのです。